大好きな曲があります。
1991年にヨーロッパチャートを席巻した謎のユニット『ENIGMA』の
ファーストシングル『Sadness Part1』です。
自分が博多有名ダンスクルーへ所属したばかりで右も左も分からない当時、チーム練習始めに毎回かかっている曲でした。
90年初期に流行ったグランドビートに尺八の音色やグレゴリオ聖歌をサンプリングしたヒーリング音楽の先駆け、怪しく秘密めいていながらどこか懐かしさを感じさせる…
安息と不安の相反する要素が同居した、不思議な感覚を覚える曲でした。
練習がはじまるとダンスフロアは気軽に私語できる様な雰囲気は無くなり、壮厳的で張りつめた空気が漂い出す。
静かにアップする古株のメンバーの動きをメインフロアの片隅で息を殺しながら見つめる緊張しっぱなしの自分。
かかるBGM『Sadness Part1』は、これからこのグループと共にやって行くことへ興奮と不安をより増幅させていました。
今でも聴けば当時の情景が鮮明に蘇り、一瞬で忘れていた初心へ立ち返らせてくれます…
皆さんにもそんな思い出とリンクしている曲が必ずあると思います。
アートンソウルファクトリーはそんな素晴らしいダンスミュージックを、レッスンや発表会や何気ない普段の会話を通してこれからもたくさん紹介して行きます。
現在上映中『天使と悪魔』の登場人物を連想させる様なシングルCDジャケット
マイケルの死は衝撃でした。
KengoさんがSadness Part1にリンクしているように、私もマイケルの数多くの曲にリンクしています。
「スリラー」、「ビート・イット」、「ビリー・ジーン」など代表的な曲はもちろんです。
「I Just Can’t Stop Loving You」も大好きな曲の一つ。
ビートルズの曲を歌った「Come Together」も外せません。
そして、なんと言っても、あのダンスです。
マイケルのコンサートでは、私を別世界に連れて行ってくれました。
歌声は透明で美しく、パフォーマンスは観客を釘付けにしました。
その夜は興奮して眠る事ができませんでした。
激しい人生を送ったマイケル、もういないのですね。